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元気で!(12月の短信より)

【ありがとう、元気でね】

 このハム加工が始まる直前の12月19日、移転される方の最後のひとり、徹さんを見送りました。徹さんとお母さんの節子さんは母屋の開所メンバー。というより、お二人の入居をもってひろんた村母屋がスタートしました。


7年前
7年前

 節子さんは、幼い頃の事故で障害が残った徹さんをいつも最優先してきました。入居当初の徹さんは自分ルールがたくさんある上に頑固で、節子さんもそれを支持するため介助側もなかなか大変な思いをしたものです。母屋で月日を重ねる中で、だんだんと節子さんの肩の力も抜け、徹さんの態度も軟化していきました。歳をとって色んなことを手放していくとともに忘れっぽくなる節子さんを、今度は徹さんが「お母さん、薬飲まんば」という具合に目配りしてくれるようになります。

 そして今年の8月にそのお母さんが亡くなり、今月は自分が別の施設へ移動。大変化の年ですが、徹さんは終始落ち着いていました。お母さんの死に際しても周りの心配をよそに、「仕方がないけん。明るいことだけ考える」と淡々と日々を送る。今回の移動も動揺することはなく、こちらの涙をよそに笑顔で「楽しかった。ありがとうございました」と言って去って行きました。移動が決まった時にぽつんと言った言葉が、今、胸に響きます。「行かんばいかん所に行かんばいかんけん」。

 思えばこれまでも、自分で住む所を選ぶなどできなかったのだから、ある種の悟りがあるのかなと思います。時折、デイサービスで「感謝して生きること」「神仏さまに感謝すること」について話してくれた徹さん。あの時は「徹さんのありがたいお話が始まった~」と苦笑いしたものですが、それは徹さんにとって(当たり前だけど)真実で、生きていることへの感謝が本当にいつも芯にあったのだと、今さら実感しました。徹さん、ごめんね。


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 食べ物も、餃子やお寿司、お好み焼きなど好物はあるし、濃いめの味が好きで薄味だと「今日のおかずは味のなかった」とニコニコ教えてくれますが、残したことは一度もありません(これは本当にありがたいのです)。曰く「何でも感謝して食べるけん、おいしかと」。それも本当だったんだなあ。徹さん、ありがとう。

最後のリクエストはお好み焼きで、退職したスタッフさんたちも駆けつけて作ってくれ、みんなでお好み焼きパーティでした。


風

 昨日見送ったので徹さんの話ばかりになったけど、ひと月前には風浦さんも移動しました。パーキンソン病という難病を抱えつつ、芸術活動が楽しみでありリハビリでした。かつてプロを目指した歌声は素晴らしく、母屋に来てから始めた絵も書も見事です。捕鯨船から運搬船、商船の船長も務めた海の話もとても面白い。穏やかな笑顔でみんなをまとめてくれていた風浦さんにも、感謝の言葉は尽きません。

 家族のようだった彼らがいないとぽっかり穴が空いたようです。でもみんな無事に見送ることができてほっとしてもいます。これから残ってくれる方にも変化の冬。まだまだ落ち着きませんが、一歩ずつ進んでいきます。


【ガリガリ豚ちゃん、がんばれ!】

 9月にきた子豚の1頭が全然太りません。食べるのが下手だなあと思っていたら全然食べなくなり、慌てて隔離。獣医さん含め方々に相談したけど、手立ては胃腸薬くらい。隔離の仕切りを破るくらいの元気はあるけど(これをもって隔離中止)全く食べず、一時は覚悟を決めました。でも毎日柔らかい餌に薬を混ぜてやっていたら食べる量が増え、今は食欲は旺盛に。大豚に混ざってガツガツやる姿は勇ましいが、何せガリガリで食べるのも遅い。別に餌を持って呼ぶと走り寄ってきますが、そのスリムな体はまるで犬です。

大きい養豚場でも太らない子はいて、淘汰されるか早めに処分だそうです。繁殖もやっている味菜自然村では、生まれた子豚が死んでしまったともよく聞きます。人間も含めて、生き残りは本来厳しいものなのでしょう。ガリガリ君がひろんたに来たのは吉なのか凶なのか。朝、大豚に埋もれてぬくぬくと寝ている姿を見ると、なんだかいける気もしてきますが…。


【加工を終えて】

今回はひろんた村の豚二頭。どちらも肉で70kg超と大きめです。脂肪少なく赤身が多いので切っても切っても肉の山は減らず3日以上かかりました。肉は少し固めのようです。豚が大きいのでロースやショルダーは大きめになりました。余談ですが加工の助っ人に来てくれる隣人は元料理人で半猟師。内臓(ホルモン)も美味しく調理してくれますが、今回は2頭分というとんでもない量を全て処理して煮て皆に配ったとか。彼のモツ煮は丁寧に作ってあり味も見かけも一級品。いやはや頭が下がります。豚も浮かばれることでしょう。ではでは皆さまよい年末年始を。

きれいな
きれいな


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長崎県南松浦郡新上五島町鯛ノ浦郷87−658

Tel: 0959-42-0363     Email: hirontamura@gmail.com

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