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早春のひろんた(3月短信より)

【炭焼きシーズンとお客さんたち】

 ひろんたの桜もほころんできました。皆さんがこれを手にする頃には満開かも、という気温です。

 この冬と春、ひろんたは千客万来。北は山形、南はハワイ、その間の長野や関西や九州各地から老若男女が訪れます。母屋の暮らしの基礎にひろんた村の奥の歌野家の自給生活があり、それを見に来る方が増えました(ハワイの方は母屋見学ですが)。さらに今年は炭焼き講座プログラムを実施し、諫早から田中さんがきてくれました。

 


焼いている間に次の窯の炭材を準備します

炭焼きは冬場の大仕事です。山から木を切り出して運び、窯に合わせて切って詰めて火をつけ、数時間から1日焚いて、熱分解が始まったら焚き口と煙突で空気量を調整しながら2日ほどかけて焼きます。頼りは煙の温度と色や形状、そしてこれまでの経験と記録です。煮炊きのほぼ全てが七輪、暖は掘り炬燵からとる歌野家の暮らしだけでなく、木炭は毎月お届けするハム類の燻製にも欠かせません。これを賄うため、毎年4~5窯の炭を焼きます。

 山から木を切り出して運ぶのは重労働ですが、わたしのエネルギーの源でもあります。木の命をいただき、先人の知恵と自分の労働を注ぎ込んで日々の糧にさせてもらう。森の一員になれる気がする時間です。山と木と昔の人を思いながら働く時間は何にも替え難いものです。

 なんて言いつつ、母屋が始まってからは、隣の島に住む炭焼き相方なしではとてもできない炭焼き。今年も抜けてばかりで、ちっとも木を運び足りないまま終了しました。相方は思う存分(以上?)に運んでいました。のんびりとしたイメージの田舎暮らしからはほど遠いドタバタな生活です。せわしい日々ですが、いろんな方と出会い、彼らからも学び、暮らしを手づくりする人が増えていくのを勝手に想像して楽しんでいます。

田中さんには感想文を寄せてもらいました。来月は、長野から来て母屋に滞在した学生さんの感想を紹介したいと思っています。

炭材準備中の場面ではないけれど、ひろんたの森です


炭焼き講座

炭焼き体験で1週間滞在させていただきました田中です(担当:ペロ太の散歩)。人見知りのくせに知らない場所で一週間も過ごせるのかという懸念は、晩酌にいただいた手作り黒ビールで吹気飛びました。

炭焼きは最初に、できあがった炭を窯から出す工程を残してくれていました。硬質木材が炭になると鉄琴のような音がすることに感動。その辺の店にある国産木炭でもあり得ない上質さで、炭焼きの技術と愛情だと思います。

 初日に「なぜ炭焼きをしたいと思ったの?」という質問に対しうまく答えが見つからなかったのですが、やはり「おもしろいニオイがしたから」に尽きます。炭焼きを通してそれに携わる方々と交流することが目的だったように今となっては思います。実際、この一週間だけの丁寧な暮らしは、私という人間の生き方そのものに一石を投じるものであったといえます。皆様、本当にありがとうございました。

しあわせ者ペロ太

追伸:ペロがごはんの際むせていたので多少ふやかしていただけるとペロ太一同大変嬉しく存じます。何卒宜しくお願い申し上げます。


*炭焼きの動画をあげています。ご覧ください!

《炭焼き全編》

《出炭》






【味菜自然村より】

味菜自然村ではうぐいすが鳴き始め、少しずつ暖かくなり、やっと春になってきたことを実感しており、私ももちろんですが、豚さんたちも待ち望んでいたと思います。

2月、3月は出産ラッシュで今は22頭の子豚が走り回っています。生まれてくる命もあれば、なくなっていく命もあり、自然の中で飼う畜産の厳しさも感じています。

それでも放牧

味菜豚のソーセージはプリプリの弾力

だったり、フリーストールだったり、より自然に近い形で飼っていけるように日々頑張っています。

今回の豚は生まれてから11ヶ月と普段より1~2ヶ月早くに出荷となりました。ですので私のとこでいつも出荷する豚から比べれば少し小さめだったです。一般的な養豚では高カロリーの餌を与え、6ヶ月でこのくらいの大きさに育てるのでびっくりです。

今年いっぱいは少し小さめの豚の出荷になるかもしれませんが、来年は走り回っている子豚たちがいますので、安心かな?無事大きく育つように頑張ります。


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