椿油〜黒い種から黄金の油まで〜


8月中旬。色づいてくると豊作ぶりが目立ちます

五島の油といえば椿油。ここひろんた村の山も、そこここに椿が自生しています。実は上質の油に、硬い木は熱効率の良い炭にもなるため、椿の木はいつも光り輝いて見えます。今年はその実が大豊作。夏の間にたわわに実った枝を見るにつけ「なんて豊か。すばらしい」という気持ちと「わ〜取るのが大変だ!」という恐れとか交錯したものです。


9月に入って、農園チームと理事長、駆り出された15歳の孫がカゴとひっかけ棒を持って収穫に駆け回りました。


とった実を干すと、次第に割れて中から艷やかな黒い種子が現れます。それを剥いて実だけを分ける作業が、デイサービスメニューに加わりました。残暑も少し緩んだ過ごしやすい日に、みんなで談笑しながら手を動かします。


9月19日。爽やかな空気を楽しみながら、カラむき井戸端会議







剥き切れなかった分を土間に広げていると、Sさんがすす〜っと土間にやってきてはポロポロ剥いて。そんな日がしばらく続きました。


剥いた種はまたしばらく天日に干します。

そして11月21日、待ちに待った油絞りの日。種を臼と杵で搗くことから始まりました。

3升の種を農園チームと母屋スタッフで協力して搗いていきます。そんな手仕事を黙って見ておれないのがSさん、さっそく参戦。


一定の大きさに揃うよう、搗いては篩にかける、を繰り返していきます。Sさんの腕にも力が入り、

とうとう立ち上がって搗き始めました!


腰を入れんと力も入らん、のはよく分かるけど(笑)。Sさんの勇姿にどよめきが起こったほどです。


粒が揃ったら全部臼に戻してコップ1杯の水を入れ、さらにしばらく搗きます。出てきた脂

水分を飛ばすため、セイロの蓋でなくタオルで蓋します

分が回ってツヤが出てきます。これをセイロに入れて蒸し、入れた水と種に残っていた水分を全部飛ばします。粒の表面が白いと、まだ水分が残っている証拠。確認しながら蒸し続けること1時間弱。



いよいよ最終段階。蒸し上がったものを圧搾機に入れて絞ります。ぎゅーーとレバーを下げていくと、出てきました!



3升を2回分絞り、計9合ほどの油がとれました。残りは福江の搾油所にて絞っていただきます。

椿油は、髪とかお肌とかにもよろしいですが、天ぷら油としても素晴らしいのです。野菜、特に葉物など揚げるとカラリと揚がって油切れもよく、かすかな芳香がまた上品です。そういうわけで、


この日はスタッフAちゃんの故郷の料理、芋煮も同時進行で行われ、慌ただしくも充実した日でした。

慌ただしくも、健やかで穏やかな母屋。そんな日常をくれる土地と人々です。

いい写真をたくさん撮ってくれたスタッフMちゃんにも感謝。


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長崎県南松浦郡新上五島町鯛ノ浦郷87−658

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