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自然に合わせる(6月の短信より)

執筆者の写真: ひろんた村ひろんた村

【自然農への一歩】

今月の18日やっとこちらも梅雨入りしました。それまでは晴天続きで意外と気温も低め、

雨が待たれていたのですが今度は又雨ばかり。なかなか天気は思うようにはなりません。

 さて今回は一昨年から段々畑(私のプライベート畑と呼んでいる)で始めている不耕起栽

培についてのお話。予想通り野菜の出来は悪くまだまだ発展途上中ですが、少しずつ手応

えのようなものは感じられてきつつあります。何より楽しいのです。




夢中です

ずーっと以前ここに移住してきた当初にも何度か不耕起を試みた事はあったのですが、あまりに何もできない(野菜)としつっこい宿根草に音をあげて挫折しました。その時はただ耕さないことだけしか念頭になく今考えれば浅はかだったなぁと思います。

耕さない畑がどういうものなのか、何故肥料も何もなくても野菜が育つのか、そういったことは深く考えずにただ形だけ真似してただけだったと。

今回の不耕起栽培はたまたま読んだ2冊の本(「菌類は世界を救う」「土を育てる」)がきっかけとなりました。土の中はこれまでの私の想像以上に多様で豊かで未知なる一つの生命世界であること。その土の上に成り立つ農の営みも人間(私)の欲や都合を優先せず自然の営みに沿ってやるのが一番だと(当たり前と言えば当たり前のことに)ふっと気づいたのです。そして今回は自分勝手にしないで自然農を実践している人の動画からいろいろ学ばせて貰っています。まさか自分がスマホをこんなに使うとはビックリ。でもね、やはり先達の言うことやってることはとても参考になります。




広がってくる茅だけは広巳さんに根を掘ってもらいます

その結果、野菜は小さいしあっちもこっちも中途半端で一見草ばかりの畑となってます

が、よく見ると小さいながら野菜たちは元気なのです。そしていつも悩まされるネキリム

シの害が少ない。きれいに耕して野菜しかない畑だと虫も食べ物を求めて野菜に来るしか

ないけど周囲の草や土がそのままだと虫もそのまま、そんなに動かないのでしょう。今年

レタスや冬の大根など意外に立派に育ちました。種まきのタイミングやその野菜に合った

畑選び等などがこれまで以上に大事なようです。後はこの時期が一番大変なのでしょうが

草への対応。とにかく時間の許す限り鎌で草刈り、草刈り…です。この秋から3年目とな

る不耕起。不耕起だと野菜や草の枯れたものや小動物の亡骸がだんだん積もって土壌とな

って土は表面からだんだんよくなってくるそうです。その層は一年に5ミリとか。2年で

1センチ10年で5センチ。でも確実に土が豊かになっていくと思うと嬉しいことです。

 当初は不耕起栽培は段々畑だけと思っていたのですが気がついたら新畑の方でも出来そ

うなところは自然に不耕起でやってました。まあ、あまり意気込まずこちらも自然体でい

けたらと思います。

 不耕起とは関係ないのですが、先日は農園組に雨の合間をねらってジャガイモを掘って

もらいました。不作でした。麦は裸麦、小麦ともにこれまでで最悪の出来。ちょっと自信

を無くしてます。そして次は大豆の種蒔き。さてどうなることか、いい天候に恵まれると

いいですが...。(啓子)



【不完全でも】

 無事終わると、何か重大な峠を越したような、区切りがついたような気持ちになる、田

植え。6月22日、総勢9名。通常より少ないはずが、お昼過ぎには上下2枚の田植えが終

わっていました。今年は5月からシェアハウスのプロジェクト(五右衛門風呂をロケットス

トーブに改造する、麦刈り、菜種油絞り、種まき等)が重なる中での、田んぼ準備でした。

今年の苗つくり~田植えも、失敗からの学びが盛りだくさんでした。そのためには、逆算

して、いつ頃何をすべし!ということも身に沁みつつあります。苗育てが不完全なため、

半分以上の苗は、山村さんからの贈り物。悔しいけど、ありがたいです。


しろかき不完全な田植え前

田植え後。雨に追われて田植え中の写真はゼロでした

 あれこれ同時並行中、コンバイン袋に入れっぱなしだった麦が黴臭くなっていた時は

、、できもしないのに手を広げすぎたかと愕然としました。が、天日干しで何とか回復。

周りに資源が溢れ、やりたいことが多すぎるのです。長崎市内に住んでいた数年前から比

較すると、なんとも贅沢な悩みです。火のあるくらし、自由にできる畑、自然のタイミン

グに振り回されながら、はたらく時間。渇望していたものが全部あります。私がひろんた

村母屋で週3回しか働きたくないのは、このバランスで楽しみたいからです。

 田んぼ準備中、2か月分ぐらいのお米を育てるために、こんなに労力を費やす必要があ

るのか?と夫から問われ、喧嘩になりそうになりました。私にとってはこの過程は換金で

きん!おかげで、トラクター操作の習得へ、より熱が入りました。自然のリズムに乗っか

って、身体を動かせば、おいしい恵みと、とんでもない充実感が得られるので、今のとこ

ろ、やめられないでしょう。(松崎美和)


田植えメニューの定番、柿の葉寿司は、押し寿司になって後日母屋のランチに



【今月のハム】

 今回の豚はひろんた育ち、肉量は63kg小さめ、脂肪はやはりほとんど無し。ハムはともかくベーコンに脂がないのはちょっと困るのですが仕方ありません。

 このところ問題のソーセージ。ミンサーの歯を専門に研ぐところで研いでもらったのですが切れ味はあまり変わらず、固い筋が残ります。機械全体の老朽化か、メーカーに問い合わせてももうこの型式は作っていないとか。ほんのちょっと微妙な調節と思うのですがそんな修理はもうしないということでしょう。買い替えるしかないのかなあ。小さな(でも硬い)筋が切られずにそのまま出てしまうようです。全体の出来上がり(結着・味など)はひろんた豚としてはいい方と思いますが、すみませんが、硬い筋はグッと堪えて飲み込んで(或いは出して)くださいませ。

 こちらは毎日の雨で人も野菜もふにゃふにゃになりそう。ものが傷みやすいこの時期、

ハムなど早めに召し上がって下さい。ベーコン類はすぐ食べない場合は冷凍されることを

お勧めします。※なお、今月から値上げしています。

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